睡眠時の病気について

睡眠時の病気について

睡眠時無呼吸症候群ってなに?

一言で言ってしまえば、寝ている間に息が止まってしまう病気です。
そのまま放置していると、脳や心臓などに大きな影響を与えます。
これからもう少し詳しくご説明致します。

睡眠時無呼吸症候群の定義

病気には必ず診断する基準があります(現場で患者さんを診ているとなかなか基準に合わず診断に苦労する事は多いのですが・・)。
睡眠時無呼吸症候群(SAS=サスと略されて呼ばれる事もあります)は、睡眠中に10秒以上呼吸が止まったり弱くなったりする事を1時間あたり5回以上繰り返すと診断されます。
この回数が増えるほど重症と判断されます。
いびきがあれば睡眠時無呼吸症候群と言う訳ではありませんが、寝ている間にいびきが頻回な場合は要注意です。

睡眠時無呼吸症候群の頻度

おどろくほどこの病気の頻度は多いのです。一般的には中年以降の男性の4%、女性で2%とされています。有名な病気で気管支喘息がありますが、これとほぼ同じ頻度なのです。
特に東洋人はあごが小さいため、前述の頻度よりさらに多いという報告もあります。(下あごの小さい方は要注意です) 決して珍しい病気ではないのです。

睡眠時無呼吸症候群の原因

この病気は骨格が大きく影響します。もともと人間が進化する過程であごが狭小化していったらしいのですが、構造的に人間の喉は狭いのです。そのため様々な原因で喉が閉塞し睡眠時無呼吸を起こします。
扁桃が大きい、舌が大きい、太って首周りの脂肪がついてしまった、鼻が詰まっていて口呼吸をしてしまうなどの理由が多く認められます。
睡眠時無呼吸症候群は太った結果として病気が出てくる事が多いのですが、全く太っていない方にも起きる病気なのです。

睡眠時無呼吸症候群の症状

まず、どのような症状があれば睡眠時無呼吸症候群を疑うのでしょうか?

1. ひどいいびきや、寝ている間の呼吸停止を指摘される。

ほとんどご自身には自覚がありません。たいていの場合、周囲の方に指摘され気付きます。しかし中には苦しい夢を何度も見たり、苦しくて目が覚める人もいます。

2. 日中の眠気、集中力の低下や倦怠感

なぜか非常に個人差が大きい部分です。一般的には重症になれば眠気や倦怠感は増強し危機感を持たれて受診なさる患者さんもいます。しかし重症の睡眠時無呼吸症候群の方でも元気いっぱいに生活されている方もいます。そのためご自身が自覚されている症状だけでは重症度は判断できません。

3. 起床時の頭痛や喉の痛み

睡眠時無呼吸症候群と最初から疑う事は困難な症状と思います。患者さんの中には、頭痛薬で対応していたり、耳鼻科へ受診なさる方もいます。
睡眠時無呼吸症候群を治療してやっと症状が改善した方もいます。このような症状を持ちながらひどいいびきのある方は一度睡眠時無呼吸症候群も疑ってみて下さい。

4. 夜間の頻尿

最初は泌尿器科へ受診される方が大抵と思います。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは睡眠中にホルモンの働きで利尿作用が出現してしまい尿が沢山出るようになってしまいます。夜間頻尿のある方は泌尿器科の先生と相談し睡眠時無呼吸症候群にも目を向けてみる必要があると思います。

5. 薬をもらっているのに高血圧が良くならない

高血圧と睡眠時無呼吸症候群は非常に密接な関係にある事が報告されています。睡眠時無呼吸症候群が恐ろしい病気である一つの理由がここにあります。なかなかコントロールがつかない高血圧をお持ちで、ひどいいびきのある方はぜひ睡眠時無呼吸症候群の存在を疑ってみてください。

睡眠時無呼吸症候群を放置すると・・

症状の項で記載した様々な問題は、睡眠時無呼吸症候群をきちんと診断し治療をしなければ改善を期待する事はできません。
睡眠時無呼吸症候群の恐ろしいのは、症状だけではなく合併症をもたらす事です。
特に心臓・血管系の問題、神経系の問題が指摘されています。
高血圧、不整脈、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの恐ろしい病気の原因の一つとなっていることが報告されています。
重症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんは明らかに余命が短い事が報告されています。上記の病気を発症され命を落とされていると思われます。先ほど上げた病気は一度発症してしまうと、その後の生活に大きく影響しやりたい事もできなくなってしまいます。もし予防できるのであればなんとか予防したい病気です。

睡眠時無呼吸症候群の検査について

まず最も重要なのは問診です。色々な質問に答えていただきます。
問診の結果、睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には簡易検査を行います。

簡易検査

携帯電話より一回りほど大きめの機械を腕にはめていただき呼吸の状態といびきの状態を観察します。

いびきのセンサーは鼻へ付けていただき、酸素のセンサーを指に付けていただきます。
自宅でこの機械を付けていただきながら寝ていただきデータを取ります。
この検査によって睡眠中のいびきの状況や血液中酸素濃度の推移をおおよそ把握する事ができます。
この検査は自宅で検査ができるので、自宅での状況を把握する事ができます。

終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)

簡易検査で異常を認めた場合は精密検査が必要になります。これは専門装置のある医療機関でなければ検査ができません。

1泊入院いただいての検査となります(検査当日の詳細は次項を参照ください)。
この検査は、呼吸の状態だけではなく睡眠の質まで判断します。脳波や目の動きによる眠りの質の判断、呼吸運動の評価、心電図による脈拍の評価、筋電図による睡眠中の筋肉の動きの評価など、一度にたくさんの項目を評価し睡眠全体を総合的に評価します。
色々なセンサーが付きますので、最初は皆さんびっくりなさいます。
眠れないのではないかと御心配になるかもしれませんが、ほとんどの方が眠れております。またできるだけ快適に検査を受けていただけるように、全室個室で温度調整なども一人一人のご希望に合わせた調整を行っております。
大変そうな検査ですが、痛みは全くなく夜間のトイレも問題なく行く事ができます。
当院では専用の設備を準備し、専属の技師が常駐して検査にあたりますので安心してお任せください。
下記のページをご覧下さい
http://www.wakamatsu-cl.com/sub_admission.php

事前問診票とアンケートのお願い

当院では患者様の待ち時間短縮のため事前に問診票のご記入をお願いしております。
お手数をおかけしますが可能であればご協力ください。
問診票はこちらからダウンロードできます
※問診票とアンケートがセットになっています。全4ページです。

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