100歳を超えている人達は何が違うの?
皆さん、センテナリアンという言葉をご存知でしょうか。
これは「1世紀(センチュリー)を生きた人」という意味で、100歳を超えた人を指しています。
この言葉は、先にNHKスペシャルで放送された番組で知りました。
ご覧になった方もいるのではないでしょうか。100歳を超えても現役で仕事をされる方々が取り上げられていました。
こんな風に元気に年を取れたら良いですよね。
さて、このような凄い方々を見て、どうすればこのように元気に長生きできるのか知りたくなります。
まず気になるのは遺伝的要素です。確かに長生きの家系というのはあります。
しかし現在の研究では遺伝的要因は約25%、環境的要因が約75%とされています。
自分で何とかできる要素の方が断然大きいということです。
センテナリアンの1つの特徴として、CRPが低いという事が指摘されています。
CRPとは炎症反応を表す数値です。よくわれわれ医師も患者さんの病気を調べるときに利用しています。例えば肺炎の場合は数値がグンと上昇しますので、病気の勢いを測るために利用します。数値が下がれば病気が改善してきたと判断します。
今回利用された数値は高感度CRPだと思います。
ほんの僅かな変化を検知することができます。
実は高血圧症、高脂血症、糖尿病、肥満などの生活習慣病があると慢性炎症が生じてCRPが上昇することが知られています。
そしてこの高感度CRPが高値の人は動脈硬化が進展しやすい事が報告されています。
センテナリアンはCRPが低いということは、体の中で慢性炎症が生じておらず、動脈硬化が生じにくい状態が維持できているということでしょう。
この慢性炎症を抑えることが、元気に長生きする秘訣ということが見えてきました。
ではセンテナリアンはどんな生活を送っているのでしょうか。
だいぶ長くなってしまったので、ここから先は次回にさせて頂きます。
ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。