当院は睡眠医療も専門としているため睡眠時間を相談するケースがあります。
睡眠時無呼吸症候群の治療に使用するCPAPという機械は、患者さんが何時から何時まで
機械を使用したかがデータとして確認できるため、おおよその睡眠時間を知ることができます。
時々CPAPを付けるのが遅くなってしまう方がいて理由を伺うと、
スマホやPCをイジっていて寝るのが遅くなってしまう方がいます。
結果として睡眠時間が短くなってしまっています。
実はスマホなどのIT機器と睡眠は注意しなければいけない理由があります。
まずスマホなどを見ていると次から次へと興味深いコンテンツがあり、
なかなか抜け出すことができませんね。
作ってくれている方はみんなに見て欲しいわけですから
当然飽きさせないようになっています。
その結果、常に脳が興奮状態となり眠くならずに夜更かしとなってしまいます。
そして睡眠時間が削られてしまいます。
さらにIT機器は画面を見ることになります。
画面からは当然ですが光が出ています。
この光によって睡眠時計が狂ってしまうことが分かっています。
画面からの光に含まれるブルーライトは特にその力が強く、
その光によって睡眠時計に誤差が生じ本来眠くなる時間に眠くならなくなってしまいます。
結局夜更かしになり朝起きられなくなってしまいます。
対策としては、
寝る1時間前からはIT機器の使用を控える(テレビも)。
ブルーライト調整機能がある機器では活用する。
部屋の明かりも寝る前には暗めに調整する。
以上のような光を意識した対策が必要になります。
IT機器は我々の生活に必要不可欠なものですが、
使用方法を間違えると睡眠時間や睡眠の質に影響を与えます。
その結果、昼間の生活に大きな支障を来してしまいます。
IT機器と上手にお付き合いしてゆきましょう!
若松俊秀