物忘れについて
ここ最近、何度か患者さんから物忘れについて相談がありました。
人の名前がすぐに出てこない!とか、大事なものをどこに置いたが忘れてしまった!などです。
確かに今までスッと思い出せたことがすぐに出てこないと不安になりますね。
物忘れが認知症の初期症状ではないかと心配されている方は多いのではないでしょうか。
私は神経内科の専門医ではないため細かい説明はできませんが、単なる物忘れと認知症の違いをご理解頂けると安心頂けると思います。
そのポイントとは、“忘れてしまった”と自覚のある場合は大丈夫ということです。
人や物を憶えているけど名前が出てこない、ある物を何処かに置いたはずだけど思い出せない、などは単なる物忘れですので大丈夫です。
わたしも薬の名前がすぐに出てこなくて右往左往することあります。
(今も右往左往という言葉が思いつかなくて辞書で調べました)
認知症の場合は、人や物そのものを忘れてしまっている、物を置いたということも忘れてしまっているという形になります。
物忘れもできれば回避したいところですが、やはり全てを憶えていることなどできません。特に現代社会はインターネットの普及もあり情報が氾濫しています。とても憶えきれる情報量ではありません。脳が保持しきれない情報を削除してしまうことは致し方ないのです。
しかし大事な自分の脳を一生涯良好な状態に維持する努力も必要です。これはまた別の機会に書きたいと思います。
ここまでお読み頂き誠にありがとうございました。