こんにちは!長野市にあります、わかまつ呼吸器内科クリニック看護師の坂田です。
秋の夜長、みなさんはどのようにお過ごしですか?
読書の秋、にしてみようか?と思う私ですが、何だか帰宅するとあっという間に朝になり!?さっきまでいたはずの職場にまたいる、という日常。 「わかる~」という方もたくさんいらっしゃるかもしれませんね。世の中、みんな忙しい・・・
そこで、今回はちょっと読書した気分で・・
『智恵子抄』とその中にある「安達太良山」のご案内です。
少し前になりますが、東北福島県にある「安達太良山」へ行って参りました。
智恵子抄の【阿多多羅山】と【ほんとの空】をみてみようということで。
『智恵子抄』は皆様ご存知の高村光太郎の詩集です。
あどけない話
~高村光太郎~
智恵子は東京に空が無いといふ、
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山(あだたらやま)の山の上に
毎日出ている青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。
(『智恵子抄』より)
安達太良山は福島県二本松市にある万葉集にでてくる最北の山。
標高1700m
智恵子は慣れ親しんだ安達太良山の上にある空がほんとの空、といっています。
長野市からみれば、どの空がほんとの空でしょうね?
みんなそれぞれに「ほんとの空」がありそうですね。。
【光太郎と智恵子の関係】
光太郎は、詩人で彫刻家。女流洋画家である長沼智恵子と出会い、芸術家の二人は結婚します。以前の光太郎の詩は、「一切が人間を許さぬこの国ではそれは反逆に他ならない」と社会や芸術に対する怒り、迷い、苦悩に満ちたものでした。智恵子と出会ってからは、穏やかな理想主義とヒューマニズムに包まれるようになります。
智恵子との結婚により荒んだ退廃生活から救い出された光太郎ですが、智恵子は実家の破産や不幸が続き、自分の才能にも限界を感じるなど、精神を病んでしまいます。智恵子が病気になってからも光太郎は、献身的に看護を続け、熱烈な愛情を注ぎます。
『智恵子抄』は智恵子が他界してから3年後に30年に及ぶ2人の愛を綴った詩集です。
光太郎と智恵子の関係にはいろいろと見方はあるようです。
愛の理想郷という人もいるように、やっぱり女子にとってはちょっと羨ましい関係でしょうか?でもちょっと窮屈?!それでもやっぱり羨ましい?!
秋の夜長には、たまには仕事や日常から離れてそんなことを考えてみるのも乙かもしれませんね。
当院の出来事や患者様からよくあるご質問など、「いいね!」をして下さった方にとって価値のある情報を更新していきますので、ぜひ「いいね!」をお願い致します!